本日の本

症例A (角川文庫)

症例A (角川文庫)

妹が掃除して発掘した本。2回目。文庫本で550ページの厚さだが、テンポ良くあっという間に読める。主にDID(解離性同一性障害)についての話なんだが、作者は資料を読み込んだんだろうなと思う。サイドストーリーもそれだけで1冊本が書けてしまうのではないかと思う出来。
しかし、この本に限らず小説に出てくる精神科医って本当に患者のことをよく診て、よく考えていると思う。私の主治医がどうこうという意味ではないが、ここまでよくしてくれる医者って実在するんだろうか?私ならこの本の榊先生よりも「イン・ザ・プール」、「空中ブランコ」の伊良部先生に診てもらいたいかも。個人的には伊良部のアクが薄くなった「空中ブランコ」の方が好き。このシリーズは一貫して「(ちょっとした)トラウマ」を扱ってるから、DIDを取り上げている「症例A」と比べちゃいけないのかもしれんが。作品のトーンも違うし。
イン・ザ・プール

イン・ザ・プール

空中ブランコ

空中ブランコ

それにしても、精神疾患を扱った小説ばかり読んでいる私もいかがなものか…。でも、「こころの科学」ばかり読んでいた去年の今ごろよりましだと思おう。


えーっと、「大衆教育社会のゆくえ―学歴主義と平等神話の戦後史 (中公新書)」は主に通勤時に読んでますが、音楽聴いたりしてるせいでなかなか進まず…。新書なのに!わかりやすい文章なのに!