読んだ

累犯障害者 (新潮文庫)

累犯障害者 (新潮文庫)

獄窓記 (新潮文庫)

獄窓記 (新潮文庫)

きっかけは「こちら。


累犯〜の方は、さもありなん、これが現実よね、と言う内容。いや、衝撃的だし、こんなことあってはいけないんだけど、生きていく知恵を持てない/持たないことは悲劇だと日頃から思っているので(かく言う私も持ってない方だが)、その意味でさもありなんなのです。知恵を持てないが故に生活に困り、ご飯と寝床の確保のために犯罪行為に走る。おそらく法に触れているという認識はないままに。世も末だ。それから、こういう人を食いモノのにしている輩は○んでいいと思うよ!


獄窓記を読んでると、この人が逮捕・起訴されたのは何のためだったんだろうと邪推してしまう(事が発覚したのは、元事務所職員の怨恨によるリーク)。やったこと自体は犯罪なんだけど、スケープゴートにさせられた感が強い。ま、収監中の体験をここまで詳細に読めるというのは、我々にとっては良いことなんだけど。


獄窓記も累犯〜も、折に触れて筆者自身の犯罪に関して反省の言葉が述べられているのが正直言って耳障りだった。ご本人も累犯〜の方に「反省は外に発信することに意味がある」とおっしゃっているので、それを実践しているのだと思うが、その辺りはさすが元政治屋さんだと思った(この方はちゃんと行動もされているので素晴らしいのだが)。個人的には内に秘めて墓まで持って行く反省もあると思いますよ。
という、私の個人的なマイナス点を差し置いても良い本です。反省の結果、出獄後に筆者が行っている触法障害者に対する取り組みが実ることを願ってます(偉そうだ。ごめんなさい)。